放射能検査

■生活クラブ甲状腺検査

■中間報告生活クラブ

 子どもたちの甲状腺検査を行いました。福島県では 2011 年 10 月から県民の健康影響調査の一環として、18 歳以下の子どもを対象に甲状腺検査がすすめられていますが、2012 年 8 月末時点で受診した約 8 万人のうち、約 4 割の子どもの甲状腺に結節(しこり)やのう胞(水泡)が見つかっています。生活クラブ連合会では、検証を行うために組合員のお子さんの甲状腺検診(甲状腺エコー検査)に取り組みました。

 

 私たち生活クラブ・茨城では、福島県の隣の県として、自分たちの問題と捉えて取組みました。組合員の協力の下、2012年 11 月に事前学習会を開催し、年末から 2 月にかけて検査受け入れが可能な医療機関を探し、今年 4 月に 57 名の検査を実施することができました。生活クラブ全体では北海道から兵庫県まで 19 都道府県 27単協で甲状腺検査が行われ、612 名の検査結果のまとめができました。(詳細については生活クラブ連合会 HP 甲状腺検査活動の結果発表にて)継続した検査が必要です。

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 検査の結果は、福島県による県民健康調査と、環境省による青森県・山梨県・長崎県の検査結果との比較を基に、北海道深川病院内科部長・松崎道幸医師によって分析が行われました。のう胞・結節共に福島県に近いほど大きさ・頻度が大きくなると予想されましたが、結果としては「明確な差異は見られない」という意外なものでした。ただ、「検診人数」と「結節の頻度」で比較すると、検診人数が少ないほど結節発見率が高くなる傾向が見られます。

 生活クラブでは検診人数としては少ないのですが、検査にかけている時間が 15 分前後と長く、福島県や環境省の検査では、人数が多かったために 1 人あたりにかけられる時間が少なかったのではないかと思われます。今後は生活クラブとして福島県内で 100 人規模の再確認のための検診を行い、県の調査結果と比較する必要があります。私たち生活クラブ茨城としても、今後も検査を積み重ね、より確かな実態の把握に努めます。