飯館村

■<オオカミ絵>復元に前進 東京芸大引き受け

写真から試作したオオカミの絵を手にする荒井准教授=東京芸術大    再建工事が進む山津見神社の拝殿=福島県飯舘村佐須

 東京電力福島第1原発事故で避難が続く福島県飯舘村で、2年前に焼けた山津見神社のオオカミの天井絵が、今年夏に始まる復元作業でよみがえることになった。東京芸術大が制作を担う。再建中の拝殿が完成後の来春、まず96枚を奉納する。福島県美術館関係者も「貴重な地域文化を紹介したい」と展示を検討し、神社と地域の再生を重ねる住民たちに朗報となりそうだ。

 復元を行うのは、同大大学院の荒井経准教授と保存修復日本画研究室。焼失直前の天井画を調査し、住民らと復元を模索してきた和歌山大観光学部の加藤久美教授が依頼した。三井物産環境基金の助成金を活用する。

 荒井准教授は、天井絵、ふすま絵、杉戸絵などの修復保存の第一人者。加藤教授の同僚サイモン・ワーンさん(特任助教)が撮影した計240枚の天井絵の写真を分析し、現地も訪れて復元の構想を練ってきた。

 「技法は簡潔だが、オオカミが自然の中で生き生きと暮らす情景を描き、当時の人々に身近で特別な存在だったと分かる」と話す。その上で、忠実な復元のやり方でなく「原作の絵の図象とぬくもりを継承し、百年後の住民にも伝えられるよう、飯舘の豊かな自然を私たち自身が感じながら心を込めて描きたい」と言う

 担い手となる学生たちと6月に神社を訪ね、同行する加藤教授の講話を聴く。杉板の下地作りや筆遣いの練習を経て、夏から一気に大学で制作を進める計画だ。「1人でも多くの学生に被災地との関わりを経験してほしい」と話す。

 11月下旬にある山津見神社の例大祭で披露したいという。奉納は来春の予定で、再建中の拝殿(5月末完成)の天井に合わせ、第1弾として96枚を掲げる。

 荒井准教授、加藤教授の知人で、縁をつないだ福島県美術館の増渕鏡子学芸員は「オオカミの信仰を密度濃く形にした天井絵は例がなく、県の文化財として貴重」と話す。奉納前に絵を公開する展示を検討し、復元に関わってきた人々の活動も紹介したいという。

 天井絵は1904(明治37)年、当時の宮司、久米中時が拝殿を建てた際、旧相馬中村藩の御用絵師に描かせたと伝わる。拝殿は13年4月に全焼し、加藤教授や神社がある佐須地区の住民、支援するNPO法人「ふくしま再生の会」が天井絵復元を模索してきた。


例大祭へ行ってきました。

 本日は山津見神社の例大祭がありました。早朝の冷たい空気のなかで朝日を浴びて佇む山津見神社は、ひときわ神聖な雰囲気がありました。

 オオカミ絵は佐須公民館にて並べられ、地元の方々により近くで触れてもらえるような1日限りの展示会となりました。報道関係者の方々も多くお見えになり、多くの人達の反応を目の当たりにすることができました。

 復元前の天井絵を見ていた地域の方々の目に私達の作品はどのように映るのかという、不安な気持ちもありました。1枚1枚の作品をじっくり鑑賞される姿や、賞賛のお言葉、そして沢山の感謝のお言葉に胸を打たれました。これから残りの作品制作に向けて、心の支えにしていきます。

林(宏)

山津見神社で例大祭が開催されます

 今週末、11月28(土)に飯館村の山津見神社で恒例の例大祭が開催されます。

それに合わせ、フォーラムでお披露目した復元天井絵は神社と同じ飯館村内にある佐須公民館(集会所)にて展示されます。

住所は、飯舘村佐須字佐須503 (神社ではありませんのでご注意下さい。

完成記念フォーラムが開催されました!

 昨日は多くの関係者の皆様、並びに関心を寄せていただいた皆様を迎え、完成記念フォーラムを開催することができました。この場をお借りして、今一度感謝申し上げます。

  この度は無事に完成したオオカミ絵をお披露目することができ、これまでの道程を再確認すると同時に、たくさんの人たちの支えと、想いを感じる機会になりました。菅野永徳さんのお話から、地域の繋がりがもつ決して失われることのない物語を心に描くことが出来ました。

 懇親会では交流を深めることができ、このプロジェクトを通して生まれた新しい繋がりに感謝しました。

多くの人々の気持ちを復元にのせて作られる継承の物語はまだ始まったばかりです!
林(宏)

オオカミ天井絵撮影

フォーラムに先立って、完成した天井絵100枚の撮影がサイモン・ワーンさんによって行われました。

 1枚ずつ記録される新しいオオカミたち。また、明日のフォーラムに向けて登壇者の先生方が続々と集まり、打合せを行っています。

明日の発表が楽しみです!皆様ぜひご来場ください。(武田)

復元天井絵の完成記念フォーラムがいよいよ今週末に迫って来ました!フォーラムに先立って河北新報で記事が掲載されましたので是非ご覧下さい。web版はこちらで見ることができます→

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201510/20151022_65007.html

天井絵復元 完成記念フォーラムのお知らせ

日時:平成27年10月24日(土)13:30〜17:00

会場:東京藝術大学 中央棟第三講義室
(東京都台東区上野公園12-8)

予約不要 参加無料

プログラム

13:30~ 開会のご挨拶

荒井 経(東京藝術大学保存修復日本画研究室 准教授)

《 1 プロジェクトの背景と趣旨 》

13:35~ プロジェクトの趣旨と経緯

加藤 久美(和歌山大学観光学部 教授)

サイモン ワーン(和歌山大学観光学部 特任助教)
14:05~ 復元へのアプローチと文化の継承

荒井 経
14:35~ 福島の今 現状と今後について

二宮 克彦(認定NPO法人ふくしま再生の会 事務局長)

― 休憩 ・ 天井絵解説 ―(20分)

《 2 オオカミ天井絵の復元》
15:20~ 作品紹介と制作者による解説・コメント

東京藝術大学大学院生ら

《 3地域からのメッセージ 》

15:50~ 山津見神社の信仰と地域文化

石黒 伸一朗(村田町歴史みらい館 副参事)

16:20~ 文化復元が復興にもたらすもの-地域の視点から-

菅野 永徳(山津見神社 氏子総代)
16:40~ 質疑応答

17:00 閉会のご挨拶

荒井 経

17:30〜 懇親会

(於 東京藝術大学 大浦食堂)
連絡先:保存修復日本画研究室

TEL : 050−5525−2276

(担当:武田 久下)

月刊美術掲載のお知らせ

月刊美術9月号にオオカミ絵復元の記事が掲載されました!(8月20日刊行、若林正臣氏)

68〜69ページに研究室での復元作業の様子と本プロジェクトの概要が記載されています。このブログも紹介されており、多くの皆様にご覧頂けることと思います。皆様、引き続き本プロジェクトをよろしくお願いいたします。(久下)

メディア掲載、放送のお知らせ

20日の作業公開日の様子が、同日のTUFテレビユー福島の夕方のニュースで放送されました。
こちら東京では放送を見ることができませんが、地元福島で放送を通じてより多くの方々がこのプロジェクトを知ってくれたのではないかと思います。

また少し前になりますが8月19日の朝日新聞の朝刊にも本プロジェクトを紹介する記事を載せていただきました。

作業は昨日でひと段落ですが、10月にはお披露目を兼ねたフォーラムを予定しています。詳細が決まりましたらまたこのブログでもお知らせしますので引き続き、よろしくお願いいたします!

(武田)

ラストデー!目標達成〜

 21日、後期の天井画復元作業無事終了しました。

豊かな造形や過剰なく装飾性、素朴な描き方に感動されつつ、荒井先生の指導の下で、様々なオオカミの姿を一枚一枚の板に再現して参りました。

第一枚目の模索から、最後の一枚目の手慣れまで、学生の皆さんにとってとても良い勉強や実践の機会でした。沢山の思い出をふまえてオオカミの絵を完成すると同時に、成長して参りました。

最後の片付け、積み上げた重みのある板絵を見て、有意義な夏休みを過ごした思いを重ねて、制作の最後の一日を精一杯過ごしました。

これから、荒井先生による最終チェックが入り、最後の仕上げに向かって、完成されます。そして、復興はより前へ一歩進みます。(明慧)

ラストスパート!

8月20日、今日は一日中多方面から取材の方々が見え、いつもと違った賑わいを見せていました。私たちもまた別の緊張感を感じつつもオオカミ絵のラストスパートに入ります。

image

一人一人、最後まで荒井先生からの丁寧な指導をもらいながら作業を進めていきます。

そして、なんと、後期の復元作業は明日までですが、今日で100枚のオオカミ絵を描き切ることができました!後日、荒井先生の最終チェックを受け仕上げに入り、より完成度を高めていきます。

今回の作業は日頃の課題では使用しない手法で行われたため、不安もありましたがとても勉強になりました。山津見神社への皆様の思いを再びかたちにする一端を担えた嬉しさと、勉学的な技術向上も図ることができ、有意義な取り組みが行えました。

100枚のオオカミ絵は描き終えましたが明日もまた作業を行います。(平野)

オオカミ絵制作後半!

8/18より後半が始まりました。改めて絵具の準備をして、いざ!

そして、本日は朝日新聞社の方も取材に見えまして、インタビューと撮影をされていかれました。(久下)

河北新報に掲載されました!

前期の復元作業の様子が今日の河北新報の記事に掲載されています!
ネット版でも読めます→
http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201508/20150811_65027.html

記事にもある復元作業の前半は先週無事終了し、今回制作予定の100枚のうち約半分にあたる50数枚のオオカミ絵が荒井先生はじめ学生、OBの手によって復元されました。
後期はお盆をはさんで18日から再開です!(武田)

2日目!

8月1日、オオカミ絵2日目!
それにしても、まだまだ東京の暑い夏は続きそうです。
福島はこちらと比べると涼しいのでしょうか。山津見神社本殿への、草木が生い茂った山道を思い起こすと、不思議と涼やかな気持ちになります。

今日は、絵の具を昨日よりもたっぷり溶いて、準備万端!

荒井先生からのレクチャーも受けて、各々作業再開です。

黙々。

実際に描くと、線の筆致の変化や、毛並みの表現などの、原本にみられる絵づくりの工夫がダイレクトに伝わってきます。

午後は、和歌山大学観光学部の加藤久美先生、同サイモン・ワーン先生はじめ、NPO法人ふくしま再生の会の二宮さんや、河北新聞の取材の方がいらっしゃいました。

いろいろな方々が携わって実現したこのプロジェクト。
祈りを私たちの手でかたちにしていく使命感をもって、今後も取り組んでいきます!(谷津)

ついに本番開始!

7月31日、東京は34度と蒸し暑く、セミが元気よく鳴いています。

そんな中、始まりましたオオカミ絵本番!

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最初は木炭で大きくあたりを付けながら描き始めます。

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そして、墨線、彩色と進みます。

練習が生かされるよう、慎重に描き進める皆さん。

image

夏の暑さに負けずに頑張ります!(鷹濱)

板のドーサ引き

本日は、オオカミ絵を実際に描く板に滲み止めのためのドーサ引きを行いました。100枚以上の板に裏表二回ずつ引きました。スペースが少し足りない…

初日はしとしと雨が降っており、除湿しながらなんとか作業を行いました。2日目は晴天で絶好のドーサ日和でした。

これで下準備は完了です。あとは皆に描かれる日を待つ板達。(久下)

河北新報に記事が掲載されました

本日(6月29日)の河北新報に、先日の荒井先生と学生による山津見神社訪問の記事が掲載されました。

記事はネットでも読むことができます↓
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150629_65002.html

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河北新報では以前にもオオカミ天井絵復元プロジェクトの記事を掲載していただきました。(こちら↓)

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150421_73007.html

メディアに取り上げられることで今回のオオカミ天井絵復元プロジェクト、さらには山津見神社や飯館村ついて関心を持つ人が増えていってくれれば嬉しいです。

福島視察旅行2日目

6月21日、福島よりレンタカーにて飯館村の山津見神社へ行きました。再建された山津見神社は訪れる方も多く、堂々とした印象に気が引き締まる思いでした。

変わりやすい山の天気に翻弄されながらも、山頂の本殿へ!

下山後、公民館にて飯館村の菅野永徳さん、NPO法人ふくしま再生の会の二宮さんにお話をうかがい、天井画の復元へ気持ちを新たにしました。

短い時間でしたが、非常に多くの体験ができ、充実した旅行となりました。お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。参加者一同、天井画の制作に邁進いたします!

福島視察旅行1日目

6月20日、荒井先生とプロジェクトに参加する学生で福島を訪れました。

まず、福島県立美術館にて展示室を見学させていただきました。

担当学芸員の増渕さんよりご説明があり、閉館中の美術館を見て回ることができました

メンバー自己紹介の後、和歌山大学加藤先生より山津見神社についてレクチャーしていただきました。

夜は懇親会で盛り上がり、楽しい福島の夜となりました!

練習、開始!

6月18日、荒井准教授の指導の下、プロジェクトに参加する学生たちがオオカミの天井画の筆遣いの練習を開始しました!

オオカミ、かわいく見えてなかなかむずかしい・・

まだ始まったばかり!これから頑張って練習です!(早川)

現地視察に行きました

平成27年2月28日和歌山大学観光学部加藤久美教授、ふくしま再生の会二宮克彦氏、福島県立美術館増渕鏡子学芸員、東京藝大の荒井経准教授各メンバーが山津見神社の視察に行ってまいりました。山津見神社は、狛犬でなくオオカミが守っています。拝殿の再建も順調に進んでいました。

山津見神社オオカミ天井絵復元プロジェクトとは

東京電力福島第1原発事故以来全村避難となっている福島県相馬郡飯館村佐須の山津見神社で、2013年4月に焼失したオオカミ天井絵を復元するプロジェクトです。

山津見神社拝殿のオオカミ天井絵は1904年に当時の宮司、久米中時氏が旧相馬中村藩の御用絵師に描かせたとされ、237枚の杉板にオオカミが自然の中で生き生きと暮らす情景が描かれていました。焼失直前に天井画を調査していた和歌山大学観光学部加藤久美教授、写真撮影した同サイモン・ワーン助教が三井物産環境基金の助成を得、NPO法人「ふくしま再生の会」、佐須地区の皆様の協力を得て復元企画を進めてきました。

復元作業は東京藝術大学大学院保存修復日本画研究室の荒井経准教授を中心として同大学院の学生たちで行い、今年8月完成予定の拝殿に来春、237枚のうち96枚の復元天井絵が納められる予定です。

■山津見神社オオカミ天井絵復元プロジェクト東京藝術大学保存修復日本画研究室が取り組む、福島県飯館村にある山津見神社のオオカミ天井絵復元プロジェクトに関するブログです例大祭へ行ってきました。

 本日は山津見神社の例大祭がありました。早朝の冷たい空気のなかで朝日を浴びて佇む山津見神社は、ひときわ神聖な雰囲気がありました。

 オオカミ絵は佐須公民館にて並べられ、地元の方々により近くで触れてもらえるような1日限りの展示会となりました。報道関係者の方々も多くお見えになり、多くの人達の反応を目の当たりにすることができました。

復元前の天井絵を見ていた地域の方々の目に私達の作品はどのように映るのかという、不安な気持ちもありました。1枚1枚の作品をじっくり鑑賞される姿や、賞賛のお言葉、そして沢山の感謝のお言葉に胸を打たれました。これから残りの作品制作に向けて、心の支えにしていきます。

林(宏)

山津見神社で例大祭が開催されます

今週末、11月28(土)に飯館村の山津見神社で恒例の例大祭が開催されます。

それに合わせ、フォーラムでお披露目した復元天井絵は神社と同じ飯館村内にある佐須公民館(集会所)にて展示されます。

住所は、飯舘村佐須字佐須503 (神社ではありませんのでご注意下さい。)

例大祭に行かれる方はそちらもぜひ足を伸ばしてみて下さい!

ラジオ出演のお知らせ

FMラジオJ−WAVE(81.3)のJAM THE WORLDという番組内で今日の21:35〜5分程度、荒井経先生が電話出演いたします。
http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

東北の被災地情報に関するコーナーだそうです。
お時間ありましたらぜひお聞き下さい。
よろしくお願いいたします。

完成記念フォーラムが開催されました!

 昨日は多くの関係者の皆様、並びに関心を寄せていただいた皆様を迎え、完成記念フォーラムを開催することができました。この場をお借りして、今一度感謝申し上げます。

  この度は無事に完成したオオカミ絵をお披露目することができ、これまでの道程を再確認すると同時に、たくさんの人たちの支えと、想いを感じる機会になりました。菅野永徳さんのお話から、地域の繋がりがもつ決して失われることのない物語を心に描くことが出来ました。

 懇親会では交流を深めることができ、このプロジェクトを通して生まれた新しい繋がりに感謝しました。

多くの人々の気持ちを復元にのせて作られる継承の物語はまだ始まったばかりです!
林(宏)

オオカミ天井絵撮影

フォーラムに先立って、完成した天井絵100枚の撮影がサイモン・ワーンさんによって行われました。

1枚ずつ記録される新しいオオカミたち。

また、明日のフォーラムに向けて登壇者の先生方が続々と集まり、打合せを行っています。

明日の発表が楽しみです!皆様ぜひご来場ください。(武田)

天井絵復元 完成記念フォーラムのお知らせ

日時:平成27年10月24日(土)13:30〜17:00

会場:東京藝術大学 中央棟第三講義室
(東京都台東区上野公園12-8)

予約不要 参加無料

プログラム

13:30~ 開会のご挨拶

      荒井 経(東京藝術大学保存修復日本画研究室 准教授)

《 1 プロジェクトの背景と趣旨 》

13:35~ プロジェクトの趣旨と経緯

      加藤 久美(和歌山大学観光学部 教授)

      サイモン ワーン(和歌山大学観光学部 特任助教)
14:05~ 復元へのアプローチと文化の継承

      荒井 経
14:35~ 福島の今 現状と今後について

      二宮 克彦(認定NPO法人ふくしま再生の会 事務局長)

― 休憩 ・ 天井絵解説 ―(20分)

《 2 オオカミ天井絵の復元》
15:20~ 作品紹介と制作者による解説・コメント

      東京藝術大学大学院生ら

《 3地域からのメッセージ 》

15:50~ 山津見神社の信仰と地域文化

  石黒 伸一朗(村田町歴史みらい館 副参事)

16:20~ 文化復元が復興にもたらすもの-地域の視点から-

      菅野 永徳(山津見神社 氏子総代)
16:40~ 質疑応答

17:00 閉会のご挨拶

荒井 経

17:30〜 懇親会

(於 東京藝術大学 大浦食堂)

連絡先:保存修復日本画研究室

TEL : 050−5525−2276

(担当:武田 久下)

月刊美術掲載のお知らせ

月刊美術9月号にオオカミ絵復元の記事が掲載されました!(8月20日刊行、若林正臣氏)

68〜69ページに研究室での復元作業の様子と本プロジェクトの概要が記載されています。このブログも紹介されており、多くの皆様にご覧頂けることと思います。皆様、引き続き本プロジェクトをよろしくお願いいたします。(久下)

メディア掲載、放送のお知らせ

20日の作業公開日の様子が、同日のTUFテレビユー福島の夕方のニュースで放送されました。
こちら東京では放送を見ることができませんが、地元福島で放送を通じてより多くの方々がこのプロジェクトを知ってくれたのではないかと思います。

また少し前になりますが8月19日の朝日新聞の朝刊にも本プロジェクトを紹介する記事を載せていただきました。

作業は昨日でひと段落ですが、10月にはお披露目を兼ねたフォーラムを予定しています。詳細が決まりましたらまたこのブログでもお知らせしますので引き続き、よろしくお願いいたします!

(武田)

ラストデー!目標達成〜

 21日、後期の天井画復元作業無事終了しました。

 豊かな造形や過剰なく装飾性、素朴な描き方に感動されつつ、荒井先生の指導の下で、様々なオオカミの姿を一枚一枚の板に再現して参りました。

 第一枚目の模索から、最後の一枚目の手慣れまで、学生の皆さんにとってとても良い勉強や実践の機会でした。沢山の思い出をふまえてオオカミの絵を完成すると同時に、成長して参りました。

 最後の片付け、積み上げた重みのある板絵を見て、有意義な夏休みを過ごした思いを重ねて、制作の最後の一日を精一杯過ごしました。

 これから、荒井先生による最終チェックが入り、最後の仕上げに向かって、完成されます。そして、復興はより前へ一歩進みます。(明慧)

ラストスパート!

8月20日、今日は一日中多方面から取材の方々が見え、いつもと違った賑わいを見せていました。私たちもまた別の緊張感を感じつつもオオカミ絵のラストスパートに入ります。

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一人一人、最後まで荒井先生からの丁寧な指導をもらいながら作業を進めていきます。

そして、なんと、後期の復元作業は明日までですが、今日で100枚のオオカミ絵を描き切ることができました!後日、荒井先生の最終チェックを受け仕上げに入り、より完成度を高めていきます。

今回の作業は日頃の課題では使用しない手法で行われたため、不安もありましたがとても勉強になりました。山津見神社への皆様の思いを再びかたちにする一端を担えた嬉しさと、勉学的な技術向上も図ることができ、有意義な取り組みが行えました。

100枚のオオカミ絵は描き終えましたが明日もまた作業を行います。(平野)

オオカミ絵制作後半!

8/18より後半が始まりました。改めて絵具の準備をして、いざ!

そして、本日は朝日新聞社の方も取材に見えまして、インタビューと撮影をされていかれました。(久下)

河北新報に掲載されました!

前期の復元作業の様子が今日の河北新報の記事に掲載されています!
ネット版でも読めます→
http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201508/20150811_65027.html

記事にもある復元作業の前半は先週無事終了し、今回制作予定の100枚のうち約半分にあたる50数枚のオオカミ絵が荒井先生はじめ学生、OBの手によって復元されました。
後期はお盆をはさんで18日から再開です!(武田)

2日目!

8月1日、オオカミ絵2日目!
それにしても、まだまだ東京の暑い夏は続きそうです。
福島はこちらと比べると涼しいのでしょうか。山津見神社本殿への、草木が生い茂った山道を思い起こすと、不思議と涼やかな気持ちになります。

今日は、絵の具を昨日よりもたっぷり溶いて、準備万端!

荒井先生からのレクチャーも受けて、各々作業再開です。

黙々。

実際に描くと、線の筆致の変化や、毛並みの表現などの、原本にみられる絵づくりの工夫がダイレクトに伝わってきます。

午後は、和歌山大学観光学部の加藤久美先生、同サイモン・ワーン先生はじめ、NPO法人ふくしま再生の会の二宮さんや、河北新聞の取材の方がいらっしゃいました。

いろいろな方々が携わって実現したこのプロジェクト。
祈りを私たちの手でかたちにしていく使命感をもって、今後も取り組んでいきます!(谷津)

ついに本番開始!

7月31日、東京は34度と蒸し暑く、セミが元気よく鳴いています。

そんな中、始まりましたオオカミ絵本番!

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最初は木炭で大きくあたりを付けながら描き始めます。

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そして、墨線、彩色と進みます。

練習が生かされるよう、慎重に描き進める皆さん。

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夏の暑さに負けずに頑張ります!(鷹濱)

板のドーサ引き

本日は、オオカミ絵を実際に描く板に滲み止めのためのドーサ引きを行いました。100枚以上の板に裏表二回ずつ引きました。スペースが少し足りない…

初日はしとしと雨が降っており、除湿しながらなんとか作業を行いました。2日目は晴天で絶好のドーサ日和でした。

これで下準備は完了です。あとは皆に描かれる日を待つ板達。(久下)

河北新報に記事が掲載されました

本日(6月29日)の河北新報に、先日の荒井先生と学生による山津見神社訪問の記事が掲載されました。

記事はネットでも読むことができます↓
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150629_65002.html

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河北新報では以前にもオオカミ天井絵復元プロジェクトの記事を掲載していただきました。(こちら↓)

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150421_73007.html

メディアに取り上げられることで今回のオオカミ天井絵復元プロジェクト、さらには山津見神社や飯館村ついて関心を持つ人が増えていってくれれば嬉しいです。

福島視察旅行2日目

6月21日、福島よりレンタカーにて飯館村の山津見神社へ行きました。再建された山津見神社は訪れる方も多く、堂々とした印象に気が引き締まる思いでした。

変わりやすい山の天気に翻弄されながらも、山頂の本殿へ!

下山後、公民館にて飯館村の菅野永徳さん、NPO法人ふくしま再生の会の二宮さんにお話をうかがい、天井画の復元へ気持ちを新たにしました。

短い時間でしたが、非常に多くの体験ができ、充実した旅行となりました。お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。参加者一同、天井画の制作に邁進いたします!

福島視察旅行1日目

6月20日、荒井先生とプロジェクトに参加する学生で福島を訪れました。

まず、福島県立美術館にて展示室を見学させていただきました。

担当学芸員の増渕さんよりご説明があり、閉館中の美術館を見て回ることができました。

メンバー自己紹介の後、和歌山大学加藤先生より山津見神社についてレクチャーしていただきました。

夜は懇親会で盛り上がり、楽しい福島の夜となりました!

練習、開始!

6月18日、荒井准教授の指導の下、プロジェクトに参加する学生たちがオオカミの天井画の筆遣いの練習を開始しました!

オオカミ、かわいく見えてなかなかむずかしい・・

まだ始まったばかり!これから頑張って練習です!(早川)

 平成27年2月28日和歌山大学観光学部加藤久美教授、ふくしま再生の会二宮克彦氏、福島県立美術館増渕鏡子学芸員、東京藝大の荒井経准教授各メンバーが山津見神社の視察に行ってまいりました。

 山津見神社は、狛犬でなくオオカミが守っています。拝殿の再建も順調に進んでいました。

山津見神社オオカミ天井絵復元プロジェクトとは

 東京電力福島第1原発事故以来全村避難となっている福島県相馬郡飯館村佐須の山津見神社で、2013年4月に焼失したオオカミ天井絵を復元するプロジェクトです。

 山津見神社拝殿のオオカミ天井絵は1904年に当時の宮司、久米中時氏が旧相馬中村藩の御用絵師に描かせたとされ、237枚の杉板にオオカミが自然の中で生き生きと暮らす情景が描かれていました。焼失直前に天井画を調査していた和歌山大学観光学部加藤久美教授、写真撮影した同サイモン・ワーン助教が三井物産環境基金の助成を得、NPO法人「ふくしま再生の会」、佐須地区の皆様の協力を得て復元企画を進めてきました。

 復元作業は東京藝術大学大学院保存修復日本画研究室の荒井経准教授を中心として同大学院の学生たちで行い、今年8月完成予定の拝殿に来春、237枚のうち96枚の復元天井絵が納められる予定です。

東京藝術大学保存
復日本画研究室が取り組む、福島県飯館村にある山津見神社のオオカミ天井絵復元プロジェクトに関するブログです。
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