研究テーマ:ポール・ランドの視覚意味論を中心としたグラフィックデザインの考察と表現、および文字の比較発達史。
展覧会:’91年「New Japanese Graphics 展」デザインミュージアム・ロンドン、’92年「Japanese Poster Art of Present Time 展」コットバスポスター美術館・ドイツ、’93年「KIREI-Posters from Japan 1978-1993」チューリッヒ造形美術館、’95年「Today’s Japan Design Sampling 展」ハーバーフロントセンター・トロント、’96年「トヤマ・ポスター・トリエンナーレ選抜展」富山県立近代美術館、’03年「新島実展:色彩とフォント の相互作用」ギンザ・グラフィック・ギャラリーなど。
受賞:’90年 全米大学出版局協会デザイン賞、’96年カタログ・ポスター展通産大臣賞。ラハチポスタービエンナーレ、世界ポスタートリエンナーレ・トヤマ、ワルシャワポスタービエンナーレ、メキシコポスタービエンナーレなどに入選。
著作:教科書執筆『商業デザイン(商業技術)』実教出版’02年(共著)、教科書監修『graphic design/視覚伝達デザイン基礎』武蔵野美術大学出版局’04年、『エル・リシツキー/構成者のヴィジョン』武蔵野美術大学出版局(共著)’05年。
講演:’02年「デザインにおける知覚と造形」(弘益大学、韓国)、「基礎教育としてのタイポグラフィ」(中央美術学院、中国)など。AGI(国際グラフィックデザイン連盟)会員。
デザイン教育について
自身の思い通りの表現を得るために身体性の許容量の拡大ということが片方にあり、一方で身体性の延長線上に社会性というものがある。デザインの文脈で考え た場合、理想的にはこの個と社会性のボーダーライン上に自分を乗せることではないだろうか。グラフィックデザインとはそれ自体が表現実体を伴わないがゆえ に常に曖昧だ。デザイナーとは、40年から50年という年月を通じてこのやっかいな問題と向き合わなければならない。デザイン教育の目的は様々だが私に とって最も重要なことは、この長い年月を通じてデザインすることに対する興味の持続を可能とさせる動機の発見ではないだろうかと考えている。
1 グラフィックデザインとは
1. グラフィックデザイン/ウィリアム・アディソン・ドウィギンズのターム:新島実/ 2. グラフィックデザインの原種(アンセスター) エル・リシツキー:寺山祐策/ 3. グラフィックデザインの歴史 前半―ルネサンスまで:寺山祐策/ 4. 印刷術の発明とその展開:新島実/ 5.20 世紀社会とグラフィックデザインの成立:新島実/ 6. グラフィックデザインからヴィジュアルコミュニケーションへ:寺山祐策/新しい視覚表現の試み1 グラフィックデザインからヴィジュアルコミュニケーショ ンへ
2 視覚表現
1. 色彩:勝井三雄/ 2. 色彩の相互作用:吉田愼悟/ 3. 形と構成:小林昭世/ 4. タイポグラフィ:山本太郎/ 5. 視覚メディアとしての写真:佐々木成明/Column 写真とは:大島洋/ 6. イラストレーション 対象の描写から抽象的な概念の視覚化へ:新島実/ 7. ダイアグラム:太田徹也/ 8. ピクトグラムサイン:山口弘毅/ Column ウィーン・メソッド、アイソタイプ、国際絵言語ーオットー・ノイラートが残したもの:寺山祐策/ 9. 地図:高田修地/新しい視覚表現の試み2 視覚言語の原理的追求
3 グラフィックデザインのメディアへの展開
1. デザインと企業:山形季央/ 2. 広告 Advertising:黒澤晃/ Column 広告写真:中村成一/ 3. 編集とデザイン:白尾隆太郎/ Column 装幀との出会い、そして装幀論へ:工藤強勝/ 4. パッケージデザイン:飛山裕幸/ 5. デジタルメディア デジタルグラフィズム:古堅真彦/ 6. 動きとグラフィックデザイン:陣内利博/新しい視覚表現の試み3 視覚的意味操作 2 次元から3 次元へ
4 グラフィックデザインを支える技術
1. 印刷技術の歴史: 石川英輔/ 2. 印刷技術の可能性と発展: 樋澤明/ 3.DTP デザイン: 杉本浩/ 4. 製本:近藤理恵/ 5. 活字・印刷用書体:山本太郎/ 6.色の再現原理と印刷インキ:永田泰弘/ 7. 印刷用紙:林治雄/新しい視覚表現の試み4 書物の解体と再構築
5 資料篇:グラフィックデザインの基礎知識
1. 視覚化の歴史年表:寺山祐策+川又淳/ 2. グラフィックデザインを理解するための人名録:本庄美千代/ 3. グラフィックデザインを学ぶための書物:本庄美千代/ 4. グラフィックデザインの歴史年表:正田智子/ 5. タイポグラフィの歴史年表:谷田幸
とじ込み年表:グラフィックデザインの歴史、タイポグラフィの歴史 ほか