教職総合演習

教職総合演習レポート 課題1

 私の考える現代の問題(地域と環境について)  私たちの住む地域には、自然と生活との密接な関わりの中で生活している。しかし、地球環境問題は、私たちの生活と切り離すことはできない状況になっている。その問題点は、次のような課題があげられる。

(1)  地球温暖化による影響が、水資源の不足や自然の生態系の破壊につながる。このことは、異常気象による農業生産の減収、水産業における魚類の移動による漁獲高の減少や沿岸域での海面上昇と海岸の浸食などをもたらすことになる。  さらに、人々の健康面で、気温上昇が原因による高齢者の死亡率の増加及び熱射病、マラリア流行などが悪影響を及ぼすと予想される。
一方、オゾン層の破壊による悪影響として、紫外線による皮膚ガン、白内障などの疾患の増加、農作物の成長を阻害するなど多くの悪影響がある。

(2)  人間は、工業の発達の恩恵を受けているがそれとは反比例して、製品の副産物及び廃棄物など放置による自然破壊への原因もある。工場から出る排気ガス、車社会が生み出したフロンガスの排出、光化学スモッグ現象や酸性雨による動植物の生態系への被害報告がされている。
以上の諸問題について、国内外を問わず地球環境への影響は数え切れない。私たちの住む地域環境でも同様である。私たち一人ひとりが、この問題に対してどう解決していくべきか十分認識し、実践されなければ、益々、上記のような自然破壊が進み、人類の生命の危機にもなりかねない重大な問題である。   私たちは、身近な問題から環境保全をする方法を明確にし、実践可能な範囲で行動しなければならない。
具体的方策として 、(1) の教育課程の中に、未来を引き継ぐ子供たちが自然を守る大切さを学べるよう指導内容を明記する必要がある。 (2) の環境行政や国における取り組みは、不可欠であり県や地域に取り巻く環境の中で、公害問題や自然環境保全についての条例設置は、もとより自然と共生する地域づくりの推進が大切である。

(3)  環境に配慮したシステム作りの推進が必要であり、生涯的学習の観点で、小中高一貫した教育の中で取り組む必要がある。その一つとして、環境学習や環境保全の実践活動の提言などがあげられる。学校という枠中で捉えることなく地域の関係機関・施設と連携を図り、環境保全に詳しい専門家やNPO団体などへの協力を積極的に要請をすることで、より効果的な指導が高められる。
私の居住する福島県の三春町では、環境教育・環境学習への取り組みとして、交通国土省東北管理局の三春ダム水質保全対策(地域に開かれたダム事業)を推進している。特に、教育委員会と町当局によるさくら湖自然観察ステーションでは、毎年環境フォーラムを開き、地質・水質保全関係機関の専門家及び町内小中学校の教師及び児童生徒の発表報告書が発行されている。

教職総合演習のテーマとして「地域と環境保全に関わる総合的な学習」の導入として、次のような指導計画の構想を計画している。
中学生1.2年生を対象に、体験や調査活動をすることによって、地域の自然環境を学ぶ学習を取り上げてみたい。事前の調査研究を十分行い課題を明確にすることによって、ダム周辺の河川及び水生生物など調査の体験活動をもとに自然環境の調査から見つけた課題の解決し、自分なりの考えをまとめることができるようにしていきたい。
「地域と自然環境」についてのまとめを発信したり、さくら湖自然観察ステーションでの発表会を文化祭などで発表したりするなど、環境保全への関心を深めたい。
総合的な学習の進め方の概要を述べましたが、地域の環境保全の現状と課題についての活動計画を確かなものとするためには、次のような留意点がある。

A. 身近な地域や環境どう関心を持たせるのか。環境問題を解決するためのテーマとして、一人一人が、人と環境の関わりや環境の仕組みなどについての理解と認識が必要である。 ○ 自ら主体的に興味関心のあるテーマを探し、調べてみたいことを、どのような方法で調査すればよいかを明確にすること。調べてみたい情報を検索し、適切にまとめられるようにすること。

B. 調査研究する中で、友達同士の交流を深めお互いのよさを認め合う活動になるよう指導の工夫をすること。

C. 環境保全に関する専門家のお話を聞くことで、環境へ関心を持たせ、テーマのキーワードのヒントにしていくこと。事前にダム管理事務所の講師派遣申請をしガイダンスの企画をする。
講義内容(ダム建設の意義と環境保全について、

<1水性生物 2野鳥 3植物 4水質 5岩石 6気象など>
テーマの取り組みに予想される活動内容としての事例
(1)  河川での水生生物の観察による水質調査(福島県主催せせらぎスクール調査)
(2)   三春ダム周辺の土質  検査と動植物の種類調べなど
(3)   ダム周辺の岩石調査
(4)   ダム建設後の動植物の変化
(5)   ダムと気象との関わり ダムと生活との関わり

その他、さくら湖自然観察ステーション教室への積極的参加や天文観察見学会(スターウオッチィング)への参加なども呼びかける。
生徒一人一人が、自分の課題を見つけめための話し合いの場を設け、自分探しのマップを作成することで、自分が何をすべきか明確にし、自分を見つめる力や自分を感じる力を育成したい。

テーマの調査やまとめたことをどんな方法で表現するのか選択し、実践を通し表現能力を培う。 情報機器の活用も同時に推進し、情報を発信できる能力や文章を構成し編集する能力をそだて、発表のためのプレゼンテーション能力も育成できるようにする。

以上、「地域と環境保全」についての大切さを生徒自ら学び取れるような学習指導の工夫をしたり、学習環境づくりに努める。特に新指導要領の趣旨を踏まえ、各教科の基礎学力の定着とともに、総合的な学習が達成できるよう絶えず教材研究の積み重ねが大切と考える。

中郷地区・さくら湖ダム周辺環境マップ
中郷小学校
中郷小学校訪問・松戸PTA

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