機械をモチーフにした作品はふたつのグループに別することができる。坂田一男は一連の作品を描くあたり、機械のイメージを借りてきているが、その源泉となったものの一つが「Handbook of Rock Excavation Method and Cost」(H.P.GILLETTE, NewYork,1916年)だった。坂田一男がこの本をい1どこで入手したのかは不明であるが、この中に多券載されている砕岩機の図面(挿図6、7)下図2点は、確か何らかの影響があった。事実、彼自身『昨年は小生作品を通じてエキスケーベーション的素因を参考にしましたから……』(1954年11月11日)と述べている。