土浦邸
VIDEO ▶︎東京都指定有形文化財(建造物)の土浦亀城邸について、建築史家の田中厚子氏をお招きするトークイベントです。
土浦亀城氏とともに1923年からアメリカのF.L.ライトのもとで学び、帰国後は夫の住宅設計を手伝いながら、建築家をめざした土浦信子さんに焦点を当てます。近代的な土浦邸とその暮らし方についてもお話しいただきます。
■ 講師紹介・田中厚子(たなか・あつこ) 東京都生まれ。
東京藝術大学美術学部建築科および同大学院修士課程修了。Southern California Institute of Architecture修士課程修了。博士(工学)。日本と米国での設計事務所勤務ののち、日米建築交流史、建築のジャポニスム、女性と住まいを中心に研究。2008〜17年にかけて日本工業大学、東京電機大学、武蔵大学、神奈川大学非常勤講師、2017~21年、芝浦工業大学建築部建築学科特任教授。
現在、神奈川大学非常勤講師。 主な著書に『土浦亀城と白い家』(鹿島出版会)、『アメリカの名作住宅に暮らす』(建築資料研究社)『ビッグ・リトル・ノブ ライトの弟子女性建築家土浦信子』(共著・ドメス出版)『アメリカの木造住宅の旅』(共著・丸善、1992)など。
■土浦亀城邸について 建築家・土浦亀城・信子夫妻の自邸として1935年に建てられた、昭和初期の住宅建築を代表するインターナショナルスタイルの都市型小住宅です。1995年に東京都指定有形文化財に、1999年に近代建築の保存活動を行う世界的な組織であるDOCOMOMO JAPANによる最初の20選に選ばれました。
白い箱型の外観に加え、リビングの吹き抜けとスキップフロアによる立体的な空間構成、天井パネルヒーティングを用いた実験的な暖房設備、機能的なシステムキッチンや水洗トイレ等、現代に繋がる住宅の特徴を有しています。畳敷きが中心で台所にはかまどを備えていたような昭和初期の一般的な住宅と比して先駆的な土浦邸は、健康的に楽しく暮らせる理想的な住まいの機能を既に備え、土浦が未来の日本に向けて表現した住宅の理想形であり、建築家の夢が感じられます。
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