表面をのっペリさせないために、ぱたぱたさせたりぎざぎざさせたりします。面が大きくなると、どうしてものっペリした感じになって、隙間をあけるだけでは十分にばらばら感が出てこないので、ぱたばたさせたり、ぎざぎざさせたりします。
ぎざぎざは角がとんがっている感じで、つんつんに通じるものがあります。皮膚が薄くやわらかいときは、ぱたぱたでいいのですが、皮膚が厚くて硬くなってくると、少しぎざぎざさせたくなります。ぎざぎざさせて、とんがった先端をつんつんさせないと、粒子感が出てこないからで丸屋根の場合、防水層や断熱層が必要になるのでどうしても厚みが必要になり、硬くて重たいスキンになりがちです。だから、ぎざぎざした処理が必要になります。
石という重たく厚みのある素材でつくった「ちょっ蔵プラザ」では、壁をぎざぎざさせたくなりました。もちろん、ぎざぎざさせることは、ぎざぎざを構成する斜材によって、壁面をリジッド(① 厳密,厳格であるさま。 ② 固定していて動かせないさま。)にするという効果があり、ぎざぎざは構造性的剛性を獲得するためにも有効なのです。
▶ちょっ蔵広場 / ch0kkura Plaza
大谷石を積んでつくったか米蔵を保存し、それを中心に、コミュニティの核となる、新しい駅前広場をっくった。敷地は大谷石の石切り場に近く、既存の米蔵も大谷石を積み上げたたものだった。大谷石はきわめてやわらかいぼろぼろな石で、土と石の中間のようなものだと感じた。そのやわらかい物質にぎざぎざとして鋭角的な物質感を与えようと考え、網目状鉄板と石を組み合わせた混構造の壁をつくって建物を支えた。