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モダンデザインへの挑戦
藍染によるグラデーション・透かしによる光の透過効果
柔らかな布から透き通るように映し出される、ブルーの豊かなグラデーション。藍は、大らかで、宙を感じさせます。淡く白む光から深淵の闇へ、私たちはきっとこんな青い大気に包まれて暮らしている。科学では捉えきれない時空間と美を留め、作品は見る者の本能的な自然感覚を呼び覚ます。
素材がコンセプト。基調色はブルー。’70年末から日本の天然藍にこだわり、そこに“
私の理想の空間意識
”を求める独自の美を加え、藍染の伝統に現代感覚との革新的な一体化をもたらした。常に素材を研究し、作品へと練り上げていく。逞しい表現とその強度は、西洋における“a r t ”と“c r a f t ”の両概念を併せ持つ日本の “工芸 ”そのものを
国際的に評価される対象領域へ
と拓き、世界を牽引する作家として活躍している。
近年、
日本の希少な自然布との出会いによって、民芸への関心と考察
も重ねている。対馬麻、越後縮、またはオクソザックリ(麻屑裂き織り)など。藍でなければ染められない強いコシ、もはや染めることもできないほどの完璧な手績みの極薄の布。大麻(hemp)や苧麻(ramie)の糸からつくられたそれらの布は、生成の手技も伝承されなくなった、いわば絶滅種の布である。
「私と布との技術関係が、大麻のおもしろさによって変化してゆく。」古代から江戸の時代まで、日本において麻といえば大麻と苧麻。特に大麻は、繊維採取を目的に栽培され、蚊帳や衣料、神事や縁起物と用途も幅広く、庶民の生活を支えてきました。粗く硬いイメージが固定化している麻も、灰汁で煮る・浸す、天日や雪に晒すことで、白く柔らかい大麻布へと生まれ変わります。また、江戸時代に将軍家から直接注文を受けてつくられた献上布は希少な高級品。現存するものも僅かであり、雪深い越後の長い冬に女性たちは極限までに細く薄くデリケートな麻糸を績み、ふわりと軽く皮膜のような着物を織り上げることに心身を注いでいる。
日本の素材感、かつての手績みの業が凝縮された大麻や苧麻を機会ある度に福本はコレクションしていました。そして、「自分から見えた麻の歴史と、日本を掬い出したい。」自国で発展した素材・技術でありながら、戦後の経済成長の影で保護・伝承しなければ残らないものへと急速に失われつつある麻を作品化していく仕事へと着手した。それは、一般的な日用品から上流階級の贅沢品にいたるまで実用範囲も広く、古くから日本人の色彩観や美意識の探求において不可欠だった藍染めの世界を探求してきた。
2012年京都で開催された「京都・京町家ステイ/アートプロジェクトVol.1〜アートと暮らす出会う京町家2012」京都ゆかりの作家が、町家1棟ごとに自らの作品をしつらえ、訪れた人々には全く新しい『アート体験』が提供されました。
その中の福本潮子先生の「藍の町家」の様子です。
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