■[私の市長選出馬表明と反響]
総じて、私の決断にドンキホーテと非難する人はなく、「勇気ある決断だ」との声が多くありました。
私の11月市長選に出馬するまでの経緯のついて概要を説明します。
6月8日、私は一般票問で、4期目をめざす市長に対し基本的姿勢を質問しました。「市長は『日本一住みやすい土浦を公約してきたが、現況のまちの衰退をどのように総括するのか」、「まちを元気にするための抜本策とはなにか」なと多くの市民ガ考えていることを質問しました。市長は「現在順調に進捗している大規模事業(新市役所整備など)をしかり成し遂げ、さらに持続可能な行財政運営を構築することが、私に課せられた責務である」と、4期出馬の決意を表明しました。
私は「4期目が無投票にならないように、私の出馬を含めて最大の努力をすることを表明」しました。当日議会終了後、読売新聞と常陽新聞からの取材を受けた際、出馬の意志を表明しました。翌日9日付けで、二紙は「中川市長出表明。柏村市議も立候補へ、12年ぶり選挙戦別と、報道しました。続いて、議会最終日の16日、記者クラブで、私の市長選出馬を表明しました。
“老いて自分に従う”決断です。私の政治への大志力、75歳で燃えつくす覚悟です。なお、9月議会まで議員としての活動を行います。
■[図書館は駅前でなければならないのか]
図書館は大切である。しかし、土浦駅前地区でなければならないというのは如何なものか。そもそも駅前に図書館建設という発想は、常磐線乗客や高校生の相乗効果からまちの賑わいをつくるためであった。ところが、ヨーカ堂跡地に、新市役所ガ移転することで新図書館建設の実寸 さらに追い打ちをかけているのは事業費アップである。当初の図書館建設の概算事業費64億3千万円が、資材や人件費の高騰で75億5千万円と11億円増えた。
しかし、今のとこう事業費の着地点は不明である。しかも、この増加分は公益施設保留床処分金(再開発ビル一部の床売却による資金)を29億6千万円から39億9土浦市議会市民ネット2I沌店千万円に増額書ている。保留床を買う民間企業の見通しはない。どうしても図書館を建設すとなれば、さらに、保留床を而ガ自ら買う、つまり、税金で埋めるということになる。このような重大な問題が置き去りとなっているのではないか。
駅前への建設にこだわらなけれぼ、方法はいくつかある。例えば、現在の図書館敷地を、老朽化している生涯学習jを解体して広げて建設する。また、京成ホテル跡地のマンション建設跡地利用も考えられる。駅前は図書館ではなく、いつ起こるかわからない大震災避難広場として確保することのが合理的ではないのか。
■市長選出馬の決意
中川清市長臥6月議会で4期日をめざすことを表明しました。しかし、馬には課題ガ三つあります。一つは、中川市長の4期日の出馬lこ対し対馬ガでるか、二つ臥中川市長の3期12年間の政策をどのように総括すのか、三つは、土浦を‘‘元気”にする抜本的政策とは何か、です。(平成27年第2回市議会定例会一般票問)
私の出馬理由は、上記の三つの課題からです。中川市長の4期日出馬に対抗する候補者玖現在いないこと。つ目・市長は3期12年間の総括、とりわけ土浦の衰退を止められなかったことの総括を市民に説明していないと0三つ目に、超高齢社会を迎える中で、市長の4期日の政策臥従来の延長で、土浦市の裏退を乱\止める本策を見出せないのです。
4期目も無投票であれぼ、これは決して民主的政治にふさわしくありません0さらに4期以上の政治はマンネと惰性となる懸念ガあります。中川市長が2期目・3期目の市長選になって、対抗馬がなく、無投票で市長になりました。市民が直接、長を選ぶことが民主政治の原則ですが、その基本的な原則を、市民が放棄せざるを得なかったことは、決して好ましいことではありません。私を含めて市民の政治的姿勢ガ問われることになります。一般論として「長期政権は腐敗するから望ましくない」といわれます。長期政権の最大の問題点は、「お任せ」した有権者側が思考停止となり、「当事者としての意識と能力」を失うことにあります。市長選の2期目・3期目の無投票が、市民の「お任せ主義」なり、自治能力を衰退させ、結果的に土浦のまちの元気も、失われてきたように思われます。このようなことから、市長の4期日を無投票にしないために、出馬することを決意しました。
■戦後70年の歴史観を、語らなかった市長
[質問]
1945年8月、アジア・太平洋戟争で、日本の無条件降伏により、「第二次世界大戦」は終結し、今年は戦後70年の年となる。市長の歴史観・認識を伺う。 私的ことだが、私の父の兄弟関係者も3人ガ戦死している0私は8月15日、千鳥ケ淵戦没者墓苑での追悼式、8月23日、千鳥ケ淵戦没者姜苑での「ミノペリア・モンコル抑留犠牲者追悼の集い」lこ、参列している。
[市長]
質問の歴史観については、いういうな考え方ガあり、難しい点ガあるなどつ<づ<思っでいるけれど、この問題は国の政冶、外交問題にかかわるものであり、この場で、私ガ見解を申し上げる立場ではない。
[質問]
市長臥「戦没者追悼式」で以下のような式辞を述べている0「今日の豊かな社会は祖国のために命を落とされた万々の尊い犠牲の上に築かれているということを肝lこ銘じ改めて戦没者の御霊に敬意と感謝を捧げます」という内容を、毎年述べている玖アジアの人々への加害責任lこついて言及した「村山談話」を踏まえていない。「村山談話」(1995年8月15日)は、「過去の一時期、国策を誤り」「植民地支配と侵略によって」「アジア諸国の人々に対して、多大な損害と苦痛を与えた」との認識ガ談話の柱となっている。
村山談話がアジア・太平洋戦争で310万人の罪のない日本人ガ犠牲になったこと、また、軍人の死者260万、内6割の140万人は「餓死」であったこと、さらに、侵略戦争によって、朝鮮を含むアジアの民衆2千万人以上ガ殺害されている歴史の事実を踏まえている。市長は「南京大虐殺」についてどのように理解しているのか。市長の政治家として、再度の見解を求める。
[市長]
歴史はある程度たつと南京大虐殺、慰安婦問題等で大きく変わったような新聞記事を見でいる。どれが正しいのか、そこまで勉強していないので、何が正しいかはっきり言えない。
[質問]
市長は「歴史の何が正しいの別というが「歴史学」という学問がある。[南京大虐殺]こついて、日中韓の44名の学者ガ6年間を費やして調査し、「報告書」を発表している。市長が「知らない」というが、議論にならない。学問としての「歴史学」を参考にすべきだ。(平成27年第1国定例会一般票問3月9日)
■土浦の衰退を止める、抜本政策
[4つの最重点政策]
(1)川口川の一角(亀城公園から「大徳」店舗まで)を再生し、土浦を個性のある水郷のまちのとして復興します。
※川口川の再生事業はぜロからの出発ではない。川口川の地中には、「下水溝」としてボックエ・カルバ一ト(箱型の2mから3mの構造物)、つまり暗きょがある。これらの暗きょは40年以上経過し、老朽化している。 現在まで、幸いに下水溝の上層部の道路・中央立田線の陥没はないが、今後、大地震などで暗きょの大亀裂は否定できない。
なお、国交省によると下水道の老朽化や腐食によって道路陥没事故は、年平均4800件起きている。川口川の老朽化した暗渠構造物の更新・補強は避けられない。
これを絶好の機会と捉え、土浦の貴重な財産である川口川の再生に活用することは極めて合理的であり、多くの市民が共感できる開発事業となる。市民と協働で水郷的空間を創ることができるのではないか。
(2)「国民宿舎・水郷」を地元の事業者で再建し、地域 経済を活性化します。※昨年作成した「国民宿舎『水郷』跡地利用施設基本構想策定業務報告書」によると、「施設の再建に対する市民の期待は大きい」、「設置日的は、国民宿舎事業による観光振興である」と位置付け、二つの案を示している。
A案は100名の宿泊棟やコテージなどの工事費概算として13億86百万円。
B案は17億42百万円。基本的に市内の業者で建設すれば、その経済効果は大き<、地域経済に貢献する。全国トップの「鵜の岬」に決して劣らない環境の中に、「国民宿舎『水郷』」がある。
(3)宍塚大池周辺に「古墳と大池自然公園(仮称)」を創り、「上高津見場」と一体化した、県南随一規模の大自然公園とします。公園の土地は地権者からの借地とします。
※宍塚地区を活性化するために、而総合計画で「開発と環境保全」の施策を打ち出して20年となるガ、開発事業面積146haに対し、買収面積は8.6haにすぎない。事業推進の見通しはなく、さらに、大池周辺の自然環境の管理は困難となっている。
これらの状況を打開する方法として、地権者から20年間の定期借地で運営されている「牛久自然観察の森」ガ参考になる。
仮に大池流域周辺60haを自然公園とすることに合意ガ得られるなら、地権者には借地料ガ支払われ、行政ガ当該地を管理整備することになる。市民にとっても自然公園の恩恵を享受することガできる。首都匿にぉいて貴重な自然・文化・歴史の公園として注目される。
(4)「キララちゃん」バスの路線範囲を市内全域に拡大し、実質的なコミュニティーバスとして充実を図り、公共 交通空白地を解消し、交通弱者の“足”を確保します。
※市内には、高齢者の買い物・通院などlこ交通不便地域ガ多々ある。路線バスガ入らない地域に、「キララちやん」バス、乗合タクシー、コミュニティバスが用途別に運行されている。行政はそれぞれに一定の補助をだしているが、市民からの不満は絶えない。特に、キララバスは人気はあるが、ルートの限定で不満がある。
キララバスの運行は11年目に入り、市民からの認知度は高い。公共交通空白地域の解決は、キララバスの路線範囲を拡大することで、市民の利便性は一段と高まる。
高齢者などの外出は健康維持にも寄与し、「国民健康保険」の活用を少なくすることにつながる。高齢者の外出は、”くすり”ということで、健康保険料が安くなった分、キララバス運行範囲の拡大に補助をしてもよいと思う。
■地域経済活性につながる「行政改革」
市の地方債の発行、つまり借金は歴史的な1000億円にもなります。市長は「入る量りて、出ずるを制す」という考えを、行財政改革の原則としています。これは、帳簿上の収支の1=1で、1が4にも5にもする経済効果の発想ではありません。私の「行革」は、帳簿上の収支ではなく、私たちの税金ガ、仕事をつ<リ、消費を高めるなどの経済効果の波及ガ、市税や所得税にも反映される指標です。
従来の公共事業は、行政サービスなどの「公共的効果」、資材や賃金などの「経済的効果」を具体的に分析し、市民に積極的に知らせることはなかったようです。
「ハコモノを造った」から「市役所は具体的にいくら儲かったのか」への転換です。「重点政策」で指摘した、15年間の公共施設修理・修復する市内業者の「仕事戦略」や、市内業者による「国民宿舎『水郷』の再建は、地域経済の活性化であり、土浦の自治を強める「自主財源」を高めることにつながります。
■11の重点政策
■【政治の理念】自然と共生する社会
■[政策の基本目標】食料・エネルギー・福祉の自給圏をめざす
■【政策と生活との環】循環・持続・協働・自立でつなぐ
(1)つくば市との「合併ありき」の選択はとりません。市民の生活と福祉の充実、産業や観光を一層推進させるため、 隣接の自治体と「広域連携」を推進します。
(2)2025年に向け、福祉・介護のサービスを充実をはかるため、福祉施設及び福祉サービス制度の抜本的な見直しを、在宅医療・介護関係者を含めて検討します。
(3)障がい者権利集約に基づき、「障がい者権利条例」を制定します。
(4)霞ケ浦・桜川の水辺を市民の親水空間として整備します。展望台や屋形舟で遊覧できる環境をつ<ります。
(5)霞ケ浦と類似する湖のある東南アジアの都市間と、姉妹友好都市提携を行います。
(6)市内の中小企業の仕事をつ<ります。公共施設の年間更新・修復費約30億円(「土浦市公共施設白書」より)を15年間、市内業者が請負できる「仕事戦略」をつくります。
(7)他産地消による学校給食を強化し、都市農業を推進します。6次産業を強化します。
(8)中学生の職業観・社会性を培う、一般民家での宿泊体験を行う「民泊」授業を広げます。既に、土浦一中の2年生は常陸太田市などで「民泊」を行ってあり好評です。
(9)乗海第二原発の再稼働に反対し、桜川や農業用水路で小型水力発電などによる再生可能な工ネルギーを推進します。
(10)市の憲法「自治基本条例」、重要な施策を決定する「住民投票条例」、市民参画を保障する「協働のまちづ<り条例」を制定し、市民主体のまちづくりを行います。
(11)自由・民主主義・共存・非戦に真剣にとり<み、平和外交に貢献します。
■年功序列体制
年功序列体制にメスを入れることで、男女職員の「生活力」を高めます。改革案は、特に、50歳代の働き方を変えることで、退職後の人生を支援することにあります。現在、正職員は989人で、1人当たり一日平均人件費は35,373円、一人当たりの一日平均勤務時間8.45時間です。50歳代の一日平均人件費43,534円、一日の平均勤務時間7.93時間です。職員の「人事評価の基準」に、基本的に昇格はあっても降格はありません。
改革案として、まず、同基準による降格・昇格を明確にします。さらに、部長・課長を除いた50歳代の職員も全職員の平均人件費・平均勤務時間に近づけます。ただし、評価ガ高い50歳代の人件費には評価分をプラスします。50歳代の職員には、退職後の「生活力」を確保する準備としての期間を保障することになります。一定の収入ガ入り、専門職の技能を一段と高められ、同時に社会的貢献することガ望ましいことです。「行財政改革」によって、職員の後半の人生を支援することになります。