茨城の宝

■茨城県立歴史館 

 当館では特別展「茨城の宝 I」を開催いたしまた。

 茨城の地は水と緑の豊かな大地が広がっています。そのすばらしさを1300余年前に記録し、今に伝えるものに『常陸国風土記』があります。奈良時代に全土60数カ国に撰進の命が出されましたが、現存するものは常陸国を含めて5カ国(出雲・播磨・豊後・肥前)しかありません。東日本で唯一残った『常陸国風土記』には、「常世国(とこよのくに)」とよばれた常陸の当時の人々の生活やその中でうまれた信仰、自然環境や物産などが記録されている。

 農耕社会の営為の中で、葬祭儀礼や神仏への畏敬と信心は、古墳や鹿島神宮、国分寺などに代表される多くの造形物を生み出してきた。時を越えて受け継がれてきた文化財、すなわち「宝」をテーマとして、風土記の時代より遺されてきた茨城の歴史と文化に光をあてました。