ナレク・アフナジャリャン(チェロ)

ナレク・アフナジャリャン(チェロ)
Narek Hakhnazaryan, cello
ワシントン・ポスト紙に「並外れたチェリスト」と賞賛されたアルメニア人チェリスト、ナレク・アフナジャリャンは、その若さでは考えられない自信と成熟したプロフェッショナリズムにあふれている。1988年にイェレヴァンの音楽一家に生まれたアフナジャリャンは、モスクワ音楽院で初期教育を修了し、すぐに第14回チャイコフスキー国際コンクール(1位、ゴールドメダル、2つの特別賞)、韓国の慶南国際コンクール(2位)、ヨハンセン国際青少年弦楽コンクール(アメリカ/1位)、ハチャトゥリアン国際コンクール(2007年、1位とゴールドメダル)を含む主要なコンクールの受賞者として国際的な名声を獲得した。アフナジャリャンはアルメニア共和国大統領に賞を授与され祝福を受けた。

 2008年にはヤング・コンサート・アーティスト・オーディションで優勝してヤング・コンサート・アーティスツInc.の登録アーティストとなり、ニューヨークのカーネギーホールとワシントンDCのケネディー・センターで行われたヤング・コンサート・アーティスト・シリーズでデビューした。


 

「この年齢の音楽家がここまでのレベルに達しているのを見るのはいつもぞくぞくするものだ・・・彼の楽器の扱い方は、熟練したプロのものだ。彼はすべての音域で力強く色彩豊かな音を奏で、大きなシフトをすべて完璧にやってのけ、名人のあらゆる妙技(飛ぶように速いスタッカート、人工的なハーモニクス、ジュテ等)を不遜にもやすやすと見せつけた。-ワシントン・ポスト紙-

ニューヨーク・タイムズは彼のカーネギーホール・デビューを激賞した。「アフナジャリャンは注目に値する技術的能力を披露した・・・彼はラフマニノフの『ヴォカリーズ』をゴージャスに演奏した・・・彼の音は細身だが暖かくしなやかで、シューマンの叙情的なフレーズに優雅さを吹き込んだ。ショスタコーヴィチのチェロ・ソナタの威厳ある演奏では、入り組んだスケルツォに向こう見ずな活気を持ち込んだ。最後の最後まで、アフナジャリャンの強烈な集中と表現の芸術性は一度も緩むことはなかった。」

ナレクはムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、デビッド・ゲリンガス、 ラルフ・カーシュバウム、 ローレンス・レッサー、 ポール・カッツ、スティーヴン・イッサーリス等の著名アーティストのマスタークラスに参加している。この並外れた若きチェリストは、ほんの数年の間にロシア、米国、カナダ、ドイツ、イタリア、オーストリア、フランス、英国、スロヴァキア、クロアチア、ギリシャ、中国、日本、韓国、アルメニア、トルコでツアーを行っている。現在はニューイングランド音楽院(ボストン)の有名なアーティスト・ディプロマ・プログラムでローレンス・レッサーに師事し、モスクワ音楽院ではアレクセイ・セレズニョフに師事している。アフナジャリャンは、著名な弦楽器製作者ジャック・フランソワの孫娘であるバレンタイン・サーレマーに貸与された1698 デイヴィッド・テックラー のチェロと、ベノワ・ローランド作の弓を使用している。
2011-12年のシーズンには、ソリストとして東京フィルハーモニー交響楽団、ワレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団及びマリインスキー歌劇場管弦楽団、ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団等と共演する。
(2012年7月現在)