アンリ・バルダ
アンリ・バルダHenri Barda
ヨーロッパの良き伝統を受け継ぎ、エレガントで真摯な稀有のピアニスト。「知る人ぞ知る」当代無比の演奏は、多くの芸術家たちや音楽家たちの尊敬を集めている。3歳から、ホロヴィッツが生涯で最も恐れたライバルであったポーランドのピアニスト、イグナス・ティエガーマン(1893-1968)に特別な個人指導を受け、16歳からパリで、フランス・アカデミズムの巨匠ラザール・レヴィ(1882-1964)に師事。
パリ国立高等音楽院ではジョセフ・ベンヴェヌッティ、マドレーヌ・ジロドー、ジャン・ユボーのもとで学び、ピアノと室内楽を首席で卒業。ニューヨークのジュリアード音楽院へ完全給費生として4年間留学し1971年首席で卒業。B.ウェヴスター、C.バトラー、P.マカノフスキーらに作曲法も学びジョン・エルスキン賞を受賞した。ソリストとしてヨーロッパをはじめ、米国、イスラエルなどで演奏活動を行い、ブザンソン、アルルなどのフェスティバルにも参加し、好評を博す。
また、パリ・オペラ座において、ジェームズ・ロビンズ演出の「アザー・ダンス」ほか、オペラ座バレエ団のピアニストも務め、多くのエトワールたちからの信頼も得ている。
日本においては、1981年N響定期(ズデニヴェク・マーツァル指揮ショパン「ピアノ協奏曲第2番」)で初来日、最近では、2002年トッパンホールでリサイタルの後、日本各地での演奏会が続き、2008年、2010年と紀尾井ホールでリサイタルを開催。聴衆に深い感動を与えた。
パリ国立高等音楽院教授を経て、2006年からパリ・エコール・ノルマル音楽院教授として現在まで教鞭を執っており、パリ、ナンシー、神戸などで毎年開催されるマスタークラスに招かれている。レコーディングでは、カリオペからショパンの「3つのソナタ」(CAL4680)をリリースし、フレデリック・ショパン・ディスク大賞(1990年ワルシャワ)を受賞。2011年9月に新譜(2008年紀尾井ホールライヴ録音)を発売される。2013年9月には、青柳いづみこ著のアンリ・バルダの本が出版される予定。
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