被災原発を動かすな

■首都圏に最も近い老朽・被災原発を動かすな(配付資料)  

出席依頼:原子力規制庁

紹介:衆議院 大河原まさこ議員

▶︎質問項目

Ⅰ 審査の進捗状況と今後の見通しについて

Ⅱ 設置変更許可審査について

1. 電気ケーブルについて

2. 鋼製防護壁の構造問題

3. 耐震評価について

4. 超過津波問題

5. 長期停止原発の再稼働について

6. 使用済燃料プールのトラブル

7. 経理的基礎

8. 核のゴミに囲まれた原発

Ⅲ 運転延長認可について

Ⅳ 周辺自治体住民の同意について


20180502 UPLAN【前半・院内集会】 東海第二原発の再稼働審査を問う!原子力規制委員会院内ヒアリング集会(2)

主催:再稼働阻止全国ネットワーク

◉質問者:山崎久隆さん(たんぽぼ舎)川澄敏雄さん、大石光伸さん、相沢一正さん 集会参加者

◉集会次第(13時〜17時)

■質問文

I 審査の進捗状況と今後の見通しについて

◉質問1 設置許可については、いくつか課題が残っているが規制庁による審査書作成段階と報じられていますが、残っている課題は何ですか? また、日本原電からの提出待ちの資料があれば教えていただきたい。

◉質問2 設置許可認可前に工事計画のヒアリングしているのですか?

◉4月9日の工事計画の基本方針説明で別の電力会社7社が参加している理由は何ですか?

◉質問3 工事計画認可、保安規定、使用前検査の今後の見通しを教えてください、。

◉質問4運転延長審査の見通しはどのように立てていますか?

◉防潮堤の対策工事が2021年3月までとされていますが、それでも延長可能なのですか?

Ⅱ 設置変更許可書について

1.電気ケーブルについて

①  日本原電が住民説明会で、東海第二の電気ケーブルは「総延長1400キロメートルのうち、安全系は400キロメート′レ」と説明していますが、前回のヒアリングで規制委員会としては、「聞いていない」とのことでした。茨城新聞も「原電によると、安全機能を持っ設備につながるケーブルは長さが約400キロあり、約80キロは既に難燃ケーブルを使用。残り約320キロのうち新たに約120キロを難燃ケーブルに交換し、残り約200キロは防火シート⊥法での対応を想定している」(2017年7月21日)と報じています。

 結局、既に難燃ケーブルになっているのが80キロ=1400キロのうちの6%、今から難燃ケーブルに交換するのが120キロ=同9%、防火シートでくるむのが200キロ=同14%、 何もしない(非難燃ケーブルのまま)のが1000キロニ71%‥・ということになると考えます。

 いっぽう、第411回の審査会合(平成28年10月27日)では、山田審議官の「安全機能がある、ないではなくて、安全機能があるものは、火災によって機能喪失をしないなので、安全機能がないものでも、それが安全上必要な設備に影響を及ぼす場合については、対策をとっていただく必要はあるということになります」との指摘に、日本原電は、「もちろん、影響するようなところは一緒に取替えないといけないと思ってはございます」と応じています。

② 年8月22日の茨城県東海第二原発安全性ワーキングチーム会合で、委員から「防火シートの中で温度が上がり、被覆が溶けるかもしれない」と指摘され、日本原電は「一つのケーブルトレイに火災が発生した場合においては、そこのケーブルトレイにおいては、恐らく機能確保はできないだろうと考えております」とし、系統分離によって別系統のケーブルでカバーすると回答しています。

③ 2016年10月に発生した東電の新座市での地下ケーブル火災直後の住民説明会で、日本原電は、住民の質問に「外部電源の受電回路にOFケーブルを使用している。だが、安全上、重要な機器に接続していないので、すぐに交換することは考えていない。地下に敷設しているので、類焼しない」と答えました。外部電源受電のためのケーブ′レが、重要なものではないということになります。

④日本原電が運転延長のために提出した「(東海第二)劣化状況評価書」のなかの「ケーブルの技術評価」として、「シースの硬化は高経年化対策上着目すべき経年劣化事象ではないと判断」という記述が、数箇所あります。

 シースで絶縁体を保護する必要性は敷設時ばかりではありません。シースが劣化すると、機械的強度が落ち、クラックが生じやすいことになります。敷設場所がカープしているところなどのシースへのストレス、地震時のことを考えると大きな問題があります。放射線耐力も低下し、絶縁体への放射線防護の役目は著しい低下をきたしますく,「着目すべき経年劣化事象ではない」と言うのは暴論です。

 いっぽう、日立製作所の内部資料「日立原子力創成期の仲間たち 昭和32年〜50年頃」(平成21年1月発行)には、東海第二発電所建設時に、「ケーブルシースに3,000か所に及ぶ磨耗損傷個所が発見された。損傷はシースを貫通しない程度から介在物露出、介在物損傷、導体絶縁損傷、導体損傷まで程度の差は広く(中略)損傷個所をケーブルメーカーが修復」と言う記述があります。