■専門家を招いての講演会
「超高齢社会」における各種支援制度を学ぶ
開催日時 | 11月7日(火)13:30~15:00 |
開催場所 | 牛久市中央生涯学習センター 小講座室 |
参加費 | 300円(飲み物代、保険料を含む) |
募集人員 | 30名(先着順) |
応募期限 | 10月5日(木) |
担当 | 小林委員 (携帯090-8845-0105) |
①お金を計画的に使えず、財産管理に苦労されている方がいる
②離れて暮らす認知症の親が心配な方
③大切な書類をなくしたり、どこにしまったか判らなくなる方がいる
④施設入所や福祉サービスの契約内容が理解できない方
➄日常生活自立支援事業や成年後見制度を利用したいが、手続きの仕方が判らない方
⑥その他、日常生活において、不安を感じている方等
■スライドによるプレゼンテーションの内容
▶︎H29.11. 7 県南地域畔つらつ百人委員会出前講座
■録音-1(22分)
権利擁護の必要性について
〜誰もが地域で安心して暮らせるために〜
はじめに
1.権利擁護の必要性
2.日常生活自立支援事業の概要
3.成年後見制度の概要
1.権利擁護の必要性
(1)ここでいう権利とは・・自分のことを自分で決めるく自己決定)、人生を主体的に生きる(自己実現)という権利。認知症や知的・精神障がい等の理由で、判断能力の不十分な方々はこの権利を無視され、侵害されることがある。
(2)権利の侵害
判断能力が不十分な認知症高齢者や障がいを持つ方に対する日常的な権利侵害
として
・自分のことを他人に決められてしまう
・自分の金銭を自分の意思で使えない
・閉鎖的な生活を強いられる
・コミュニケーションの機会が少ない
・プライバシーの無視・軽視など
(3)権利擁護
判断能力の不十分な方々は権利侵害を受けやすい立場にあり、地域で安心して生活を送るためには、その権利を本人以外の誰かが擁護(守る)する必要がある。
その権利を擁護する制度として設立。
『日常生活自立支援事業』 『成年後見制度』
2.日常生活自立支援事業の概要
(1)事業の創設
平成11年10月に、厚生労働省予算事裏面中で、社会福祉法上の事業として開始される。
(2)事業の実施機関 都道府県、・指定都市社会福祉協議会
※窓口業務や直接的な支援は市町村の社会福祉協議会
(3)事業の対象者
高齢や障がいにより判断能力が低下し、福祉サービスの利用手続きについてひとりで行うには不安のある方、お金の管理がひとりでは難しい方
※例えば・・・認知症、知的障がい、精神障がいのある方ll
対象とならない方
判断能力に問題のない、体に障がいがある方 お金の管理が苦手な浪費癖の方l
契約内容が理解できない方
(4)サービス内容
①福祉サービスを利用するための手伝い
・福祉サービスの内容や手続きについての説明
・福祉サービスを利用したり、やめたりする手続きの手伝い
・苦情解決制度を利用する手続きの手伝い
②普段使うお金の出し入れや支払いについての手伝い
・福祉サービスの利用料や公共料金の支払い代行
・年金や福祉手当の受け取りに必要な手続き
・支払いに必要な預貯金の払い戻しや預け入れの手続き
③大切な書類等の預かり
・預貯金通帳 ・年金証書 ・権利証・契約書類・保険証書・実印・銀行印 ・その他実施主体が適当と認めた書類
※預かれないもの 宝石、書画、骨董品、,貴金属類、株券、小切手など
(5)相談から契約
①本人や親族、福祉関係者等から相談受付
②本人との直接面談を通じて、具体的な調査、関係機関との調整
③契約締結判定ガイドラインによる意思能力の確認
④支援計画と契約書の作成
⑤本人と契約締結
(6)利用料金
☆福祉サービス利用援助 ☆日常的金銭管理 1時間当たり1,100円
☆通帳等の預かり 1ケ月当たり500円
※生活保護受給者は利用料が免除〕
■録音-2(23分)
(7)相談事例【相談ケース①】
●相談者 親族・地域包括支援センター
●対象者 独居高齢者・年金受給者
●相談内容
自分の兄弟が市内で一人暮らしをしている。数か月、本人の言動がおかし く、物忘れも進んでいる。通帳等の紛失もあり、見つけては失くすを繰り返している。公的な機関で支援してもらえないか。
【相談ケース②】
●相談者ケアマネジャー
●対象者認知症高齢者・年金受給者
●相談内容
自分の担当制用者の物忘れが進み,認知症の診断が出た。可能な限り書類等の手続き支援はしてきたが、最近、、通帳のしまい忘れが目立つようになってきた。本人も困っており、自分(ケアマネジャー)に 預かってほしいと訴えてきている。どうしたらいい だろうか。
(8)活動事例 【活動ケース①】
●利用者 精神障害者一年金受給者
●活動内容
・定期活動月1回
・行き先自宅、金融機関
・活動内容
通知書琴等の確認 金融機関で同行支援 相談対応_7正室㌧ ノ
【活動ケース②】
●利用者 認知症高齢者・年金受給者
●活動内容
・定期活動 月1回
・行き先 グループホーム
・活動内面
通知書類等の確認
金融機関金融機関での代理支援
相談対応施設職員との面談
■録音3(26分)
(4)成年後見人等の役割
『身上監護』と『財産管理』が基本
本人の意思を代弁し
本人のなすべき法律行為を’
本人に代わっ七決定・実施すること
※成年後見人等の権限である、代理権、同意権・取消権に基づき実施される
・『身上監護』の内容
①医療に関する事項
②住居の確保に関する事項
③施設の入退所、処遇の監視・異議申立て等 lこ関する事項
④介護・生活の維持に閲する重商
⑤教育一リハビリに関する事項
⑥アドポカシー(本人の利益を代弁)
⑦一般的な見守り活動など
・『財産管理』の内容
①通帳の管理や入出金の管理
②保険料・公共料金の支払
③地代家賃の支払・受領
④年金等給付金の請求・受領
⑤遺産分割の協議
⑥不動産の売買など
・その他の役割
○家庭裁判所への報告
成年後見人等は職務を通して、れていることを証明する書類や記おく必要がある。職務が適正に行われて
○後見報酬の申立て
報酬額は、成年被後見人等の資産状況と成年後見人等の活動状況に応じて、家庭裁判所が報酬額を決定する。
☆成年後見人が行うことが出来ない行為
・『身上監護』
①成年被後見人との意思に反する身体的強制(医療の受診、治療、入院、リハビリ、介護、教育等の強制)
②一身専属的な行為 (婚姻、穀婚、養子縁組、認知など)
③身元保証人、身元引受人になる
④医的侵襲行為(手術など)の同意
☆成年後見人が行ってはいけない行為
・『財産管理』
①利殖(利子・配当金などによって財産を増やすこと)等を目的とした資産運用
②財産の贈与
③成年被後見人等の利益にならない費用の支払い
④成年被後見人等の利益にならない債務保証、財産放棄
※参考資料
(1) 成年後見制度の利用者数
203,551人(平成28年12月未時島)
内訳
後見 161,307人
保佐 30,549人
補助 9,234人
任意 2,461人
(2) 申立て件数 ※平成28年分
34,249件(平成28年12月女時点)
内訳
後見 26,836件
保佐 5,325件
補助 1,297件
任意 791件
(3)申立人と本人との関係
34,429件中(平成28年12月未時点)
①子 10,023件
②市区町村長 6,466件
③その他親族 4,391件
④本人 4,364件
⑤兄弟姉妹 4,340件
(4) 成年後見人等と本人との関係
34,721件中(平成28年12月未時点)
①司法書士 9,408件
②弁護士 8,048件
③子 5,273件
④社会福祉士 3,990件
⑤その他親族 1,624件
■権利擁護の必要性について・・・質問内容・録音(11分)
■成年後見制度・日常生活自立支援事業