私の終活に思わぬITの壁

■私の終活に思わぬITの壁

匿名・朝日新聞投書より

 そろそろ終活だと準備を始め、エンディングノートも毎年書き改めている。尊厳死を希望することや葬儀の方法、年金・銀行口座の手続き、相続などについてだが、一つだけ書き終えることのできない項目がある。

 10年以上前から使っているインターネットの停止手続きだ。私が先に死んだ場合、妻が手続きすることになるが、妻はパソコンができない。業者に往復はがきで問い合わせると、担当者から電話がかかってきた。

 停止手続きは所定の申請フォームにパソコンで記入し、私の死亡届など住所、氏名、生年月日が確認できる書類を画像ファイルにして送信しなければ受け付けないとのこと。私でさえできないことを要求している。


 パソコンが全くできない人だけが後に残された場合は、必要書類を郵送すればよしとすれば済むことではないのか。そう尋ねても、文書による停止手続きは受け付けていないという。社の規定だからの一点張りだ。

 死後も利用料を徴収するために、そうした決まりにしているのではないかとも思える。団塊世代で困る人は多いはずだ。消費者庁はこうした点の指導も行っていただきたい。